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チーフタンズの新作


パディは凄い人だ。
CD「サン・パトリシオ」を聴いた。
多くのメキシカンたちと共に、チーフタンズはますます活力を漲らせ、もう完璧な域に入ってきましたね。

「サン・パトリシオ」とは「聖パトリック大隊」という意味だそうで、19世紀後半におきたアメリカとメキシコの戦争で戦ったアイリッシュ移民たちの部隊。アメリカはこの戦争により、敗れたメキシコからカルフォルニアやニューメキシコを得た。
その頃アイルランドはイギリスによる支配下ジャガイモ飢饉にみまわれ、アイリッシュたちは自国で飢え死にするか、海を渡り生き抜くかの、決死の覚悟でアメリカに移民してきた。
そして、大国アメリカによる支配戦争に駆り出されるも、しかし、戦闘中、米国軍を捨て、メキシコ軍側にひるがえり、戦い、そして敗れ、彼ら「サン・パトリシオ」は処刑されたという話。彼らはメキシコ側では今も英雄として称えられているそう。
これが今回のメキシコ・アルバムのテーマ・スピリットとなっている。

パディ言。
「ひとりで、砂漠の夜、彼らは、何を夢にみたか?
彼らは、故郷を想ったのだろうか?
そこにメキシコ人がいたなら、音楽があったに違いない。
そこにアイルランド人がいたなら、絶対に、音楽があったと確信する。
音楽には、いつも異なる歴史があり、過去を思い出す独自の方法を持っている。戦いなどとは関係なく、より古い記憶、そして、時代を超えた愛、悲しみ、そしてどんなだったろうと夢想させる。
ライがある日僕に言った。
「ロサンゼルスはまだメキシコの町だ」と。
それは古い時代の声のように思えた。
それは、まるで彼が未知なる新世界をさらけ出す為に、沢山の砂に覆われたかの何百年間もの歴史を吹き飛ばしたかのようだった、理解はむずかしく、しかし、その可能性に、、、。」

このような話を想像しながらアルバムを聴くと、ますます、興味が尽きない。
リアム・ニーソン(アルバム9曲目)は何を語っているのだろうか。
とにかく、素晴らしい、パディとライ・クーダーのセンスが光るチーフタンズならではのアルバムです。

清水靖晃@トリフォニーホール


清水靖晃&サキソフォネッツとコントラバス4本による「ゴルトベルク変奏曲」公演が無事、終わった。
終わってしまって淋しいとスタッフが口にする熱のこもったホットなプロジェクトだった。この日の為に書き上げた清水の世界初演作品。
一部ではイントロの清水のソロにはじまり、変奏曲1番から15番まで、休憩後、16番から30番まで演奏。
清水はずっとテナー、左右の2人がほとんどバリトン、もう2人はソプラノやアルト、という編成。コントラバズとパリトンが低音域をいって、ソプラノサックスが上をいき、核(おいしいところ?)を清水が決める!というわけ。
全くの生アコースティック。
確かにゴルトベルクだけれど、なんというか清水の世界に練り上げられていた。ミュージシャンたちも巧く、適度の緊張感がありモダンなゴルトベルクだった。
アンコールは清水のインプロ・ソロから、無伴奏チェロ組曲No1ジーグへ。サキソフォネッツがフロントに出てきてテナーばりばりの低音が効いたプレイで会場を沸かせた。

コンサートは冒頭一番からずっと曲間に拍手がつづいた。
実はこのバッハ「ゴルトベルク変奏曲」は毎年のトリフォニーホールの企画であり、ピアノ奏者やチェンバロやいろんなアーティストが登場しているが、曲間の拍手は今まであったことがなかったと休憩時間にホールの人から聞いた。クラシックの世界だ、なるほど。1曲ずつは2分弱と比較的短かく、確かに、短い曲はそのままじっと耳を澄まし、次を待つといい気がする。で、2部は拍手をせずに、集中してじっとしていた。しかし、盛り上がった演奏ではついつい、大拍手してしまった(笑)。
やっぱ、やすあき空間ですから。つい、つられました(笑)。いいコンサートでした。
無伴奏チェロ組曲の公演から今回10年目。今度は2年くらいで、是非、次のバッハを。
あ、それに今回のゴルトベルクもまた聴きたいな。


ワールド・ビートのプログラム
今秋「ワールド・ビート」10/11、日比谷野音決定!
スタッフ・ベンダ・ビリリを迎え、「今年はアフリカをやるぞ!」っということで、今、プログラミングをしています。

英国のジャスティン・アダムスとガンビアのジュルデ・カマラによるデュオ・ユニット(3人編成)と交渉中。
ジャスティンはロバート・プラント・バンドのギターリストとして活躍し、砂漠のブルース・バンド「ティナリワン」のプロデューサーであり、ブライアン・イーノやピーター・ガブリエルとも交流があるシャープなミュージシャン。ジュルデ・カマラ(歌と1弦民族楽器:リティ)とのユニットのアルバムは2007年度のBBC放送ワールド・ミュージックアワードを受賞するなど、注目のグループなのです。
1弦楽器というと、ビリリの最年少メンバー、ロジェを思い出します。
ロジェは幼少のころ、アフリカの1弦の民族楽器を真似て、空き缶に1弦を張った楽器を手作りし、遊んでいたんだという。ジュルデーの楽器リティも知っているのだろうか。
空き缶一弦楽器を路上で弾いていたロジェは14歳のころ、ビリリのリーダーのリッキーにスカウトされ、現在19歳。ビリリのメンバーとして1弦空き缶大活躍というわけです。

このジュルデの1弦民族楽器とロジェの空き缶楽器がフェスで出会うのは、楽しみです。


ジュルデ・カマラ Juldeh Camara


ロジェの手作り空き缶一弦

ビリリ、ビッグバンドと。
スタッフ・ベンダ・ビリリがオランダ、アムステルダムでNetherland Blazers Ensembleというブラスのバンドと共演した。
ちゃんとアレンジもされて、かっこいい。
ストリートのビリリがすっかり、お洒落になっています。


清水靖晃リハーサル



一昨日すみだトリフォニーにて行われた公開リハーサル。
雨の中、何十人かの見学者を迎えて。センターが清水で、サックス5人とコントラバス4人。
何回かサックスだけでこなしてきたリハにコンバスがこの日初めて加わった。ピッチカートでリズムが刻まれ、お、かっこいい。低音がうねると引き締まる。バッハのミニマルな音符が時を越えてモダンに色っぽく響く。
27日の本番まであと10日。練習あと3回。

公演の詳細はこちらへ


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